2020年のミュージックライフ



<20-12-19>

直枝政広
『TANKS AND CHILDREN 十二月の空は 2020』


会場:自由学園 明日館 講堂

開場:16:30 開演:17:00
前売:5,000円(全席自由:当日支払い)


















毎年年末恒例の直枝さんのThanks & Children。コロナ禍の今年はどうかと思ったが、無事開催された。今年も池袋の明日館で、もう3回目か4回目。
今年の整理番号は33番と前の方。入場は検温で結構手間取っていた。自分は問題なくパス。
今年は例年と異なり、右サイドの、ちょっと高みになっている椅子を陣取ってみた。

時間を15分くらい押して直枝さん登場。やはり検温で開演が押したらしい。
相変わらずのアコースティックギター一本のパワフルな弾き語りは素晴らしい。今回は、先日のカーネーションライブ同様、ラブスクラプチャー20周年というテーマもあるそうで、同アルバムからも数曲披露してくれた。

おかしかったのは、カーネーションではクリスマスの曲が2曲あって、とVenture Christmas Timeを歌ったのだが、その前のMCで、もう1曲のハレルヤカレルヤを物凄く揶揄したこと。
こんな曲好きな人居るわけないでしょ、とかって、冒頭部フレーズを少し歌って、やっぱり酷い・・と自ら酷評していた。

今回はコロナ禍という事(普段もそうだったかも)で、前半後半にパートを分け、休憩時間中は会場の換気を徹底していた。

正月のお餅問題など、相変わらず面白いMCを挟みつつ、後半もすぐに時間一杯に。アンコールで一曲追加し、退出時に深々と四方に頭を下げる直枝さんの腰の低さにも、相変わらず感銘を受けた。
いやぁ、年末はやっぱりこのライブでしめだよね。


<20-12-13>

moonridersの数名による二、三の事柄
「ムーンライダーズの夜」発売25周年記念 Talk & Live
”短くも美しく燃え” た、FUN HOUSE 時代を語ろう!


@ニュー風知空知

出演者:鈴木慶一、鈴木博文、白井良明 
スペシャルゲスト:松本篤彦氏

配信開始時間:18時30分(終了予定時間:21:00)
配信アーカイブ期間:〜12月20日(土)

料金
配信チケット:2,000円
ライヴ会場参加予約(限定25名):4,200円+1DRINK600円










ライダーズ関連のイベント。風知空知での配信Talk&Liveも3回目だ。
今回は、ファンハウス時代のムーブメントを語らい、ライブで締めるという趣向。

時間になり、メンバー三人が登壇。ファンハウスの当時のディレクター、松本氏が加わり、トークが始まる。
松本氏所蔵の当時の資料、写真、音源など、貴重なものを交えながらのトークは、相変わらず興味深い。当時はまだ音楽業界はバブルの余韻が漂い、バーカウンターのある社屋内スタジオで夜はカクテルを飲みながら盛り上がったそうだ。
アルバム・ムーンライダーズの夜のあと、ファンハウスも外資系レコード会社淘汰の波に飲まれ(BMG傘下になる)、松本氏は退職してしまったそうだ。
当時の、タイアップ重視の楽曲つくりや、大瀧詠一にプロデュースを頼もうとした話も興味深かった。
途中、ハイジャック事件の話題となり、武川さんがTV電話で参加。無理やりオンラインライブらしきものの触りを実演することとなり、今後に期待される。

前半のトークが終わりそう・・という時間帯になり、ここで別の配信ライブを視聴するため、ライダーズの配信は中断。アーカイブを改めて見ることにする。

ちなみに、割り込みで見たもう一つのライブは、山木秀夫コレクションズの、井上鑑、今剛とのオンラインライブ。少し前に配信されたコンテンツの再配信だそうだ。
《Special Live ! 山木秀夫コレクションズ/Players Summit》











<20-12-04>

カーネーション winter tour 2020
LOVE SUITE


Tour Member:直枝政広、大田譲、伊藤隆博、張替智広
2020年12月4日(金)
会場:大手町三井ホール
ゲスト:田中ヤコブ
開場:18:00 開演:19:00 
前売:6,500円(全席自由:ドリンク代別)












年末に向けての怒涛のライブ攻勢。この日は久しぶりのカーネーションワンマン。有休を取り、体調を万全にしてライブに挑む。
前に演ったコレドー室町近くのホールだと思い込んでいたが、全然違って、大手町の三井のホールだった。
時間10分前に到着。当初全席指定の予定だったが、自由席になり、整理番号順とのこと。自分は71番だった。

開場になり、入場。席は余裕で、最前列から5-6列後方の真ん中辺を陣取ることができた。
席はスカスカで、一つ飛ばしのようなレイアウト。それでも、2-300人は入りそうなので、本来は500人規模のホールなのだろう。壁には音場のためなのか、飾りなのか、木のボードがオセロ状に配置されている。いい感じの会場だと思う。

時間になり、いつものシナトラの曲とともにメンバー登壇。今回はレギュラーのギターはいない編成だ。
スタートは、渋めに幻想列車から。今回はLove Sculpture 20周年を少し意識したツアーだそうだ。会場の雰囲気にもあった選曲でじっくり聴き着込むことができる。なかなか録音に入れない新譜からの新曲も披露する。
そして、途中でゲストギターの田中ヤコブ君の登場。ちょっとヒッピーな雰囲気で、髭を蓄えた60-70年代の風貌だ。彼は、慶一さんのライブでも聞いたことがあったが、この日はより自由奔放なエレキギターを掻き鳴らしてくれた。お父さんがライダーズやカーネーションのファンだった、という事で、幼い頃から上質の音楽を聴き込んできたのだろう。直枝さんも絶賛する、彼のソロアルバムを是非聞いてみたくなった。
田中ヤコブコーナーは、彼のリクエストの選曲だったそうで、なかなかの通好みのセットリストだった。

ヤコブ君が掃けて、ツアーメンバーだけの編成に戻る。曲は続き、終盤になると、怒涛の定番曲に突入する。リアルマンではごく一部だがスタンディングで踊るファンも。このご時世だと、なかなか微妙な感じではあるが、気持ちはわかる。
EDO REVER、NEWMORNIGと怒涛の名曲が続き、幕が降りる。

そしてアンコール。田中ヤコブ君も加入して、一曲目から夜の煙突。流石にこれには会場総立ち。最後だしね。そしてラストは愛のさざなみ。

いやあ、久々のカーネーション、やっぱり生のライブはいいな。しかも、こういったちょっと高尚なホールでのカーネーションもいいもんだ。
これは見る価値のあるライブだったと思う。
2月に、この春開催予定で延期されたクアトロのライブが開催されるが、このコロナ禍で、どうなるのか・・。神のみぞ知る・・と言ったところか・・。


<20-11-29>

鈴木慶一 ミュージシャン生活50周年記念ライヴ

Billboard Live TOKYO
11/28(Sat)1st Stage Open 15:30 Start 16:30 / 2nd Stage Open 18:30 Start 19:30
Service Area : \8,900 / Casual Area : \8,400

〈Member〉
鈴木慶一 / スズキケイイチ
岩崎なおみ / イワサキナオミ(b)
柏倉隆史 / カシクラタカシ(ds)
ゴンドウトモヒコ(flugel horn etc...)
佐藤優介 / サトウユウスケ(Vo. , key)
西田修大 / ニシダシュウタ(g)

〈スペシャル・ゲスト〉
田中宏和 / タナカヒロカズ

〈ゲスト〉
斎藤アリーナ / サイトウアリーナ
坂本美雨 / サカモトミウ
澤部渡 / サワベワタル
小池光子 / コイケミツコ
ダニエル・クオン
HANA / ハナ


































またまたリアルライブ。鈴木慶一の50周年記念ライブ。ライブ中のMCで、50周年企画は他にも幾つかあったが、コロナ禍でこの企画しか実現できなかったことが語られている。
話が前後したが、2公演の1stの方のチケットを友人分と合わせて購入。良い席にするために、今回ビルボードの有料会員に申し込んだ。
座席は4Fのカジュアルシートだが、ど真ん中の最良の場所だ。

時間になり、メンバーが登壇。鈴木慶一バンドとしては、割と定番のメンバー構成。ドラムスの柏倉氏はfor instanceでオータコージとともに狂気すら感じるパワフルなドラム捌きを披露してくれたのが記憶に新しい。
今回のライブは、30年前の名盤、Motherの再現ライブ。曲順通りの披露となる。ボーカルは曲毎に変える、という豪華な構成。
まずは、ムジカ・ピッコリーノで活躍した斎藤アリーナ嬢をボーカルに招き入れ、Pollyanna。Motherの1曲目として、序奏から血湧き肉躍る。
2曲目はポップなワンピースが似合っている、HANAちゃんをボーカルに、Bein' Friends。
3曲目には意外にも、スカートの渡部氏をボーカルに、The Paradise Line。
4曲目はインスト曲で、ゴンドウトモヒコによる新アレンジとのこと。MCで披露されたが、年明けに、鈴木恵一自らのボーカルによる、MOTHER MUSIC REVISITEDとして新録音・リリースされる。新アレンジの楽曲は、このニューリリース用のものだそうだ。
続くWisdom Of The Worldは言わずと知れた坂本美雨嬢。美しい歌声を聞かせてくれる。
ちなみにバック演奏で目を引くのは、やはりベースの岩崎なおみ嬢。細身のスタイルながら、指弾きで大きなベースギターをブンブン鳴らす様は壮観だ。また、サイレントウッドベースのグイグイ演奏も格好良い。

Flying Manは、ダニエル・クオンのボーカル。慶一さんのAerial Garden Sessionsの二回目でも共演した韓国人ミュージシャンだ。
Snow Manは再びインスト曲。All That i Neededは、ボーカルに小池光子さん。ビューティフルハミングバードというユニットで音楽活動をしているそうだ。
Fallin' Love, Andでは、マザーの共同作曲者である田中宏和氏がギターで加わる。当時ゲーム会社所属の音楽家だったそうだ。制作当時の四方山話をMCで軽く披露しつつ、インスト曲を披露。
最後の、Eight Melodiesは、全ボーカリストが再登壇して、美しいメロディを熱唱。感動的なフィナーレだ。

そしてアンコール。アンコールなんてないかな?と思っていたが、バックのカーテンがオープンして、メンバーが登壇。バックは、期間限定のMIDTOWANアイススケートリンクのイルミネーションが美しい。
どの曲をやるのかと思ったら、来年発売のMOTHER MUSIC REVISITED用に再構築したEight Melodiesだった。鈴木慶一のエレクトロニカなボーカルが面白い。

ビルボードのライブは密度が高く、完成度も高く、満足できるものが多いが、今回もそれに違わない良い公演だった。ちなみに、2ndステージは配信もしていたので、こちらもチケット購入してアーカイブで視聴した。


<20-11-23>

DSD trio ライブ配信 〜Talk&Live〜

【出演】
井上鑑、山木秀夫、三沢またろう

【開催日時】2020/11/23(月・祝) 19:30〜20:20(予定)
【アーカイブ配信】〜11/26(木) 23:59まで
【視聴チケット】¥3,000-












偶然、山木さんのツィートで、DSDの配信ライブを知る。DSDについては、ブルーノートでちょっと前にライブがあった事を知り、残念な思いをしたので、気がついてラッキーだった。

この日のライブは、Talk&Liveと銘打っているように、収録済みのライブとトークを中心にした配信。最後に、生のライブ演奏も行った。

はじめは、ガムランを山木さんとまたろうさんで共演。井上鑑はアコーディオンで参戦。
続けての曲は山木さんはシンセドラム。
そして、別のスタジオで、山木さんが生ドラムに変わった曲を披露。山木グルーブを満喫。
最後の生配信曲は、井上&またろうはギター&ボーカルで、山木さんは生ドラム。
一時間少々の配信だったが、満喫させてもらった。


<20-11-18>

あがた森魚 ワンマンライブ Go To 浦島 2020

会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
料金:10,000円(ドリンク別) 配信3,500円
東谷健司(C.Bass)青木菜穂子(Pf.)太田恵資(Vn.)大森元気(A.G., Cho.)南條レオ(Per.)
ゲスト:
吉田省念(G.)川口義之(Sax)






















あがた森魚が、突如引退を表明。
それに合わせて、2010年から続いた毎年の新譜連続リリースの最後を飾る、あがた森魚名義での最後のアルバムリリースと、クアトロでのライブの開催を発表。
最後のライブなら・・と、1万円の価格だが、チケットを購入。

翌日から秋田出張なので、当日は代休を取り、体を休めて参戦。時間前に会場に着くと、観客が待機している。100名限定ライブで、自分は20番台。ソーシャルディスタンスを取りながらの入場だが、咳をしている人がいるのが気になった。

入場すると、ステージ前には椅子が配置。周囲のカウンターにも椅子が配置。自分は、ソーシャルディスタンスも考慮して、カウンターの椅子席を陣取る。
ここで改めて調べると、前週に、あがた森魚引退緊急記者会見パフォーマンス、というイベントが渋谷 SUPER DOMMUNEの会場でYouTube配信されていたことを知る。その内容は、定かではない。

時間になり、ライブが始まる。ワンマンライブ、というのでギター弾き語りではないような・・と危惧していたが、それはなかった。
一年前のライブのメンバーに近い編成だろうか?

手慣れた演奏で、新曲から定番曲までこなして行く。タンゴの曲が少し多めなのが、前回のライブとの共通項か。
引退についてのMCがあるかと期待したが、一切無し。前週のイベントで語り尽くしたからだろうか。
いつものノリのMCで、淡々と演奏していく。
それでも、相変らず長めのライブで、翌日早朝の出張出発なので、最後は気を揉む展開となった。

途中の曲ではコール&レスポンスを要求してきたりして、この辺りはあがたさんらしいなぁ・と感じつつ、ステージはアンコールに。
赤色エレジーを演り、最後は大寒町。最後は、また会いましょう!すぐに会いましょう!と引退はどこ吹く風。
何だか知らないが、引退なんかする気はさらさら無さそうだ。

まあ、それはそれで良いけど、何の引退宣言だったのか?と狐につままれたような一夜であった。


<20-10-15>

for instance presents「door that wind」

(Gt.白井良明/Dr.オータコージ/Dr.柏倉隆史/Ba.雲丹亀卓人/Key.コイチ)
Start 20:00  (21:15 end)
Ticket 2000yen
三軒茶屋GrapeFruitMoon










この日は配信限定の、for instanceのライブ。
三軒茶屋GrapeFruitMoonで、観客無しの収録ライブ。生配信に、事前収録したリョーメイ氏によるメンバーインタビューが織り交ぜられる、という中々楽しい構成。 for instanceは、オータコージ&柏倉隆史のツインドラムスで、強力。体力の限界に挑むような激しく叩き狂うドラムズの掛け合いは強烈だ。
リョーメイ氏のギターもキレキレで、1時間ちょっとの配信だったが、存分に楽しませてもらった。
新譜は、配信開始で、CDもライブ会場先行で売っていくとのことで、こちらも期待。


<20-10-31>

MOONRIDERS LIVE 2020

日時:2020年10月31日(土) 開場17:00/開演18:00
会場:東京・中野サンプラザ
チケット価格(税込)
・プレミアムーンシート(お土産付):14,000円
・一般指定席:8,800円






















年末に向けて、怒涛の生ライブ攻勢に突入する。コロナ自粛のストレスを発散するがごとくだが、まだコロナは収束の兆しを見せない。
で、今回はライダーズの久々の生ライブ。昨年末のかしぶちさんトリビュートは行けなかったので、3年半ぶりくらいだと思う。しかも、活動休止ライブを行った中野サンプラザでのライブ。まさかサンプラザで再びライダーズのライブを観れるとは・・夢にも思わなかった。

今回事前の抽選で当たったのは結構な良席。プレミアムーンシートなので14,400円と凄く高額だが、コロナ下で収容人員を半分に抑えているので致し方ないとことか。まあ、今回配信もやっているので、それなりの収支なんじゃないかと思っているが。

開場の17:00前に会場に到着。列が結構長いので、知人と少し離れたところで待っていたが、寒いので結局並んで入場。
開演まで、謎のシンフォニックな曲がかかっていたが、これは何なのか?新曲なのか?(後で知ったが、この日のための書き下ろし曲とのこと)

幕が開き、プロジェクターで前回の再始動ライブの時の犬のマスクの集合写真が投影される。ファンクラブで募集されたものだ。自分も送ったが、金沢公演のものだったので勝栄されたようだ。
そして、舞台スタッフに続いて、ゆっくりとメンバーが舞台に登場。
軽くチューニングをして、カメラ位置の微調整の後、早速夏秋さんのドラムを合図に、演奏スタート!

一曲目はスイマー。かなり攻撃的でシンプルな演奏でいい感じだ。これぞロックバンド、と言う感じなストレートなサウンドに酔いしれる。広めのステージにアンバーでシンプルなライティングで、格好いい。
続いての二曲目はダイナマイトとクールガイ。レゲエの名曲だ。そして、三曲目はまさかのレア曲、ガラスの虹。白井良明の名曲だが、ライブで演奏されることは滅多にない。テンションは上がっていく!
少しMCが入り、続いての曲も、まさかの卒業!しかも良明ボーカルバージョン。この曲は名曲だね・・。ライダーズの曲ではないけど。
しんみりと聞き入ったあとは、アニマルインデックスから、軽快な(でもちょっと悲しい)悲しいしらせ。たこ八郎を題材に歌った鈴木慶一の名曲。
続いてはバージニティ。これも珍しいかも。モダーンミュージックの中の隠れた名曲。その後の鈴木博文のMCで、この曲は悲しい詞・・と言っていたが、確かにそうだ。ストレートなラブソングでありながら、背筋が凍り付くように詞が美しい。鈴木博文はあまりに凄い詩人であると、この曲を聞くと痛感する・・。

くじらさんのMCに続いて、腐った林檎を食う水夫の歌をくじらさんのボーカルで。鈴木慶一らしいライダーズ自身を歌った(?)曲。さらにくじらボーカルで、80年代の名曲、いますぐ彼女をぶっとばせ。当時のライダーズを彷彿させる極度に内向的な詩に、ストイックな曲。ライダーズの楽曲の中でも珍しい、作曲:ムーンライダーズ名義の曲だ。グループで複合的に曲作りを行ったのだろうか?

博文さんのMCに続くのは、アニマルインデックスから、駅は今、汽車の中。博文さんのソロでもたまにやるのでレア曲ではないが、やはり名曲だ。バンドでの演奏が映える。岡田さんのキーボードもいい感じにインサートされる。しかし博文さんは流石に多くのソロライブをこなしているだけあって、ボーカルの安定度はダントツだ。

そして、岡田さんのキーボードソロのイントロに続いて始まったのは、Kのトランク。ムーンライダーズが一番尖っていた頃の作品で、薔薇をテーマにしたアナログテクノの傑作。
慶一さんの来年はアルバムを作りますよ・・という嬉しいMCに続いて、良明さんの歌いたい曲、という夢ギドラ。この辺りは定番曲か。

博文さんがハーモニカを手にステージ中央に出る。そして、慶一さんのギターと掛け合い。兄弟のバトルか!そのままニットキャップマン外伝に突入!そして、ヤッホーヤッホーナンマイだ、工場と微笑み、ドントラと、定番曲の流れとなる。
夢ギドラからの後半の流れだけは、ちょっとだけ残念。これらはここ最近演ることの多い曲だからね・・。
ドントラで一度幕が降り、アンコールの拍手が。

メンバーがステージに戻り、アンコールの一曲目は、くじらさんの帰還ーただいま。そして、デビュー曲とも言えるスカンピン。渋い選曲だ。メンバーが再び舞台を捌ける。スカンピンはオーラスにふさわしい曲なので、これで終わりかな・・と思ったら、拍手に答えて再び登壇。
最後の最後のアンコール曲は、なんと、はい!はい!はい!はい!だ。日本という国の民主主義を皮肉った、鈴木慶一の痛烈な一曲だ。こんな曲をラストにもってくるとは・・。

鳴り止まない拍手に見送られ、メンバーが舞台袖に引けていく。退場は、コロナ対策でブロックごとに順番に。閉幕後は、新婦向けのデモ曲では・・という楽曲が流されていた。博文さんの曲だったが、いい感じ・・。
いやあ、今回の再始動ライブはなかなか良かった。特に前半にレア曲が多く、楽しめた。来年の新譜や、ライブ第二弾も楽しみだ。


<20-09-22>

鈴木博文「Tokyo,again」 new quartette

“FouHERO” kick off concert
出演:FouHERO
鈴木博文 (Vo.Ba.)
鳥羽修(Gt.)
東涼太(B.Sax)
emma(Pf.)
開場18:00 開演18:30
予約3,500円 当日3,800円(別途ドリンク)
配信チケット:2,000円








先週に引き続き配信ライブ。この日も大曲に出張だったが、開演前に家に辿り着くことができた。
Peatix販売のチケットで、配信はYouTubeライブを使っていた。色々な配信ライブを見てきたが、毎回配信の仕組みが違うような気がする。それにしてもすっかり配信ライブは定着してきたな。
配信が開始されて、ちょっと残念だったのは画質。カメラの暗所性能がイマイチなのか?少しピンがぼけた感じだし、黒が浮いている。今までの中では一番画質悪いかも。

ライブの話に戻ろう。FouHEROは、当初4月に初公演を企画していたらしいが、コロナで延期。ようやっとこの日の開催にこぎつけた。
メンバーはいつもの博文&emmaに、元カーネーションの鳥羽修、清水靖晃&サキソフォネッツにも参加している東涼太。定番の曲、The SUZUKIの曲、ライダーズの曲を、愛犬ウテナを抱きながら博文氏が熱唱。
途中、emmaさんのボーカルパートもあり、そこでは博文氏はベースを弾く。
途中空気入れ替えの休憩を2回挟んだ3部構成。
家に居ながら、ビールとツマミでのんびり聞くのもいいもんだ。この日は49型のTVに映しながら視聴したので余計にそう思った。
それにしても、今回配信視聴者は何人くらいいたのだろうか?


<20-09-12>

moonridersの数名による二、三の事柄 Talk & Live #002

@風知空知
出演者:鈴木慶一、鈴木博文、白井良明 
配信開始時間:17時30分〜
配信アーカイブ期間:
〜9月18日(金)まで
料金(配信チケット):1,800円
ライヴ会場参加予約:3,800円+1D










またまた配信ライブ。この日は出張で秋田・大曲。ホテルでトークの冒頭だけ生で見たけど、18:00から飲みに繰り出したため、残りは帰りの新幹線の中でアーカイブを視聴した。

相変わらずキレキレトークの3人で、凄く面白かった。慶一さんのハルメンズのプロデュースの時のメンバーの虫のような行動の話とか、福井のツアーで爺婆の客が間違えてホールに入っていて、徐々に消えていった話とか、ロンドンに行った話とか、興味は尽きなかった。
そして、後半、1時間弱が3人でのアコースティックライブ。前回のクアトロのライブの続きから始まる・・というコンセプトで、大都会交響楽から始まる。これが3人のギターとサンプラーを組み合わせて面白い。そして、3人が交互にボーカルを変わりながら、犬にインタビューや9月の海はクラゲの海、ボクハナク、等をギター3本で熱演。普段のライダーズとは異なり、趣があった。
あらかじめ仕込まれていた2曲のアンコールも終え、今回も満足度の高い配信ライブとなった。中野サンプラザも楽しみだ。


<20-08-25>

Special Live 「カメラ=万年筆」/ムーンライダーズ

日時:2020年8月25日(火)配信開始19:00/開演19:30
(アーカイブ視聴:8月30日(日)23:59まで)
視聴チケット価格:3800円(税込)
ゲスト:佐藤奈々子












「カメラ=万年筆 デラックス・エディション」のリリースに合わせた、無観客配信ライブ。3月に開催予定で、延期⇒中止となったmoonlight jamboreeの雪辱戦とでも言うものか。

当日、18:30には家に帰り、ビール、つまみと、録画用の機材もセッティング。
今回、自社製品の録画装置を持ち帰り、iPhoneからのHDMI出力の録画をトライ。

液晶テレビにスルーアウトを表示することもでき、後は配信開始の19:00を待つ。
19:00になり、視聴ボタンがアクティブになり、入室。
配信画面は、クルクルと円が回るだけ・・。まだなのか・・と思って、タイムラインでチャットを見ると、もう画や音が出ているようだ。
ブラウザをリロードすると、画が出て、セッティング中の音が出た。
なんだ・・。と、そのまま開演を待つが、1分もすると、画がフリーズ、音も途切れて無音になる。リロード、フリーズを繰り返すうちに、開演の19:30に。
オープニングムービーが流れ、ライブ配信がスタートした。
が、相変わらずのフリーズ状態。そして、演奏も始まってしまった。クアトロにメンバーが円弧に陣取り演奏。画質はかなり良さそうだ。24pだろうか?映画的な雰囲気だ。
しかし、フリーズを繰り返し、2曲目。博文さんのバケツに水、のアクトとか、タイムラインで盛り上がっているのが分かるのに、視聴できない。
仕方なく、録画を諦め、iPhone単独での視聴に切り替える。しかし、それでも状況は変わらない。
それでは、と、MacのSafariからアクセスする。通常この手のって、複数の端末から同一アカウントでアクセスできなかったりするので、すぐには再生できないか・・と思ったが、すぐに画が出た。複数端末からの再生も問題ないようだ。

再生の安定性は・・・大丈夫だ!これでライブは安心して見れる。
その後すぐに気が付いたのだが、iPhoneがVPN接続になっていたのだ・・。帰宅前に、家のエアコンを付けるために、VPN接続していたのだった・・。なんてこった。
冒頭2-3曲無駄にしてしまった。
しかし、そこからは集中してライブを楽しむ。
流石に年老いて、ボーカルや演奏に劣化は見られるが、楽しそうに演奏している。岡田さんが少し元気無さそうなのが心配であるが。
そして、中盤にはゲストの佐藤奈々子さんが参加し、大いに盛り上がる。
奈々子さん、年を感じさせない容姿と歌声で、タイムラインも大いに盛り上がる。
楽曲はカメラ=万年筆のアルバム曲順通りに進み、あっと言う間に終演。最後の、レコード盤エンドレス再生まで再現する懲りよう。

いや、良かった。感動した。
そして、さらなる感動は、終演後に。
素晴らしい告知があった。10/31の中野サンプラザでの単独ライブと、来春のオリジナルアルバムのリリースの案内だ!
まさか、またサンプラザでライダーズを聴けるとは!
しかも、もう完全に諦めていたオリジナルアルバムも!

サンプラザのライブは、即、抽選申し込み。何とか、当たって欲しい。


<20-06-20>

moonridersの数名による二、三の事柄 Talk & Live

日時 6月20日(土)
会場 下北沢 ニュー風知空知
配信開始時間 19:30(終了予定 21:30)
配信アーカイブ期間あり

料金(配信チケット)1,500円
ライヴ会場参加予約 3,800円








突然、ライダーズ3名による風知空知でのライブの告知が。会場参加は抽選ごく少数。あとは配信チケットという形式。気づいたときはもう既に抽選受付期間は終了だったけど、そうでなくても、今回は配信にしたかな。

配信映像を録画したくて、ちょっと環境の検討でバタバタする。土曜は出張帰りでその日のうちに良さげなHDMIキャプチャーユニットを購入出来れば、それを使おうと思ったのだが見つからず。仕方なく帰りに会社に立ち寄り、会社のネットワークエンコーダを借用し、録画環境を整える。

bitfanPASSというアプリを使う配信で、初めてなのでよくわからない。アーカイブ配信もあるようなので、まあ、あまり焦らずやることにした。
家に帰り、課金し、チケットを入手。ログイン時には、電話着信による認証がある。アプリは、iOSとAndroidだけだが、URLの分配で、PC環境でも観れるようだ(未確認)。
当初、iPadで視聴しようと思ったが、紆余曲折でiPhoneに変更。
録画中に変な通知が来ると嫌なので全てオフに。スクリーンロックも無効にした。

接続は、iPhoneのLightningから、AVアダプタを経由して、HDMI出力を一旦HDMI to SDIコンバータに。ここで、音声付きHDMIを、音声付きSDIに変換する。ネットワークエンコーダが、音声付きHDMIに対応していないためだ。
ネットワークエンコーダは、念のためスケーラ機能をONにして、ビットレートは12Mbps、音声はMAXの384Kbpsにする。

当初、iPhoneの画面クローンを録画するしかないのかな・・と思っていたが、配信が始まったら、配信ウインドウは外部TV出力にFHD@59.94pで出力されてくれた。 なので、上下左右に不要な黒帯もない状態で録画できた。

時間になり、配信開始。予想外に画質がよくびっくり。カメラも3カメくらいあって切り替える。演者の3名が登場。舞台前にはビニールシートが張られて、ちょっと滑稽な感じ。
前半(というか、2/3くらい)はトークライブ。コロナ自粛体制下での近況報告が各人から。良明さんはフォーインスタンスのデモ録音などしていたよう。慶一さんはまもなく発売のNo-Licenseと駄々録の話題など。駄々録の曲が数曲流れたが、これは凄そうだ。
博文さんは美学校の話や、小池百合子に怒り、炎上覚悟のライブやるぞ宣言!で、沸かせる。
今夏には、カメラ=万年筆の3枚組スペシャル版もリリースされるとのことで、掘り出し音源の一部が公開されたが、これも凄そう。配信越しでも、生々しい録音ディテールと、微妙に違うテイクが、マニア心を揺さぶる。同時期に、何らかの形でレコ発イベントも計画していることを公言した。

充実のトークライブに引き続き、10分ほどの休憩を挟み、3人でのライブに。
これが結構良い編成で楽しませてくれた。3人それぞれがボーカルを務め、演奏ものっている。
セトリは以下。

スカーレットの誓い
モダン・ラヴァーズ
青空のマリー
BEATITUDE
トンピクレンっ子
くれない埠頭
Frou-Frou

充実の配信ライブでした。配信観客は230名くらい居たみたい。これなら、収支的にも十分だったろうし、これまでライダーズ系のライブなんて、よほど気合を入れないと足を運べなかった地方民にも朗報だ。こういった形のライブ開催は、今後新しい形態として定着するような気がする。

録画は、ほぼ完ぺきに行うことができた。途中、数回、パケロスのようなブラックアウトすることがあったが、気にするほどの事ではなかった。
余談だが、終演後、できる筈のアーカイブ配信が機能せず、???と思っていたが、bitfanPASS側の問題だったようで、翌日数回の謝罪メールが来て、夜確認したらアーカイブ配信も視聴できた。念のため、もう一度アーカイブ配信も録画してみた。


<20-06-13>

鈴木博文「聲夜」

2020年6月13日(土)open 18:00 / start 18:30
出演:
鈴木博文(Vo./Ba.)
ema(Pf./Cho.)
3,500円





超久しぶりのライブ。
この時期にライブはまだ難しいのかな・・と思っていたが、東京都にも確認した上で、観客数を限定し、30分ごとに休憩して空気を入れ替える、というスタイルで了承を得られたとのことで開催。

並ぶのは嫌だな・・と思ったのだけど、15分くらい前に到着。10人以上は列ができ、近隣に迷惑かな・・とも思ったが、この日はすでに渋谷などは人で溢れており、この位はかわいいものかもしれない。

会場に入り、一番後ろのテーブルのある二人掛けの席に知人と陣取る。
開演までは、後ろの窓は前回状態で、空気の流れは良いが音が駄々洩れ。このまま演るのか?と思ったが、さすがにそれはなく、窓を閉めての開演。

マスクをした博文さん登場。そのまま歌うのか・・とも思ったが、流石に、マスク取ります。と、外してギターをセッティング。一曲目は渋く凹凸。その後も弾き語りで数曲。
30分ほどで換気をしつつ休憩。
第二セッションはemaさんのコーナー。emaさんの曲を、博文さんはベースで固める。
そして最後の換気休憩の後は、再び博文さんの楽曲で二人で演奏。
ボクハナク、等のライダーズ楽曲も演奏。MCで、ライダーズが何か活動をするようなことを匂わせていて気になったが、詳細は明かされず・・だった。 最後にアンコール、という体のあらかじめ決まっていた最後の一曲で〆て終演。実に5か月ぶりという、超久々のライブ体験であった。


<20-03-19>

moonlight jamboree 001
冬のバラ 〜 again and notice


日程 : 2020年3月19日(木) 開場18時 開演19時⇒6/11延期⇒中止
会場 : 渋谷CLUB QUATTRO 03-3477-8750
出演 : ムーンライダーズ / カイ / 佐藤優介 / 澤部渡 / 松尾清憲 / 菅野みち子&渡辺たもつ from 秘密のミーニーズ / KEEPON and more…
料金 : 前売6500円(税込)ドリンク代600円別途 

コロナ禍で、延期になるも、最終的に公演中止。一応、記録として残しておく。


<20-01-20>

大田譲還暦記念ライブ
「キミたちがいて あ ボクが弾く!!」


2020年1月20日(月)
会場:渋谷 La.mama
開場 18:30 開演 19:00 
前売 4000円+ドリンク代 当日 4300円+ドリンク代

【出演者】
松本照夫、鈴木博文、玉城宏志、直枝政広、一色進
西村哲也、大久保ノブオ、青山陽一、矢部浩志
棚谷祐一、小関純匡、鳥羽修、鈴木純也、上田ケンジ
うつみようこ、伊藤隆博、渡辺シュンスケ、タイチサンダ−
大田真緒、金子マリ







今年一発目のライブは、カーネーション、大田さんの還暦記念ライブ。
いつもの渋谷La.mamaで公演。ローチケで買った整理番号だと後半入場で、会場は既に結構の人の入り。椅子席も若干あったが、当然埋まっている。
幸いにも、奥側椅子席の真後ろの好条件の場所をキープできた。ここなら人の出入りも少ないので安定して鑑賞できる。

時間になり、MCの一色進登場。もう完全に爺だな・・と思いながらも、軽妙なトークはなかなか。早速大田さんが登場。
大田さん、緊張しているのかテンパっているのか、いつもの余計なおしゃべりも少なく、寡黙にプレイが始まる。
まずは大田譲バンド。自信と娘の真緒さん、西村哲也、渡辺シュンスケ、伊藤隆博の編成。
そして、編成を少しずつ変えながら、各バンド2曲ずつの構成で進む。
グランドファザーズ、西村哲也バンド、鈴木純也+小関純匡とのスリーピース、直枝さんと二人の、現カーネーションと続く。どの編成も流石の内容。約一時間で一部終了。

後半はMCがポカスカの大久保ノブオ氏にバトンタッチ。上田ケンジバンド、大田さんの大学の先輩という玉城宏志にうつみようこをボーカルに迎えたバンド、一色進とのデュオ。上ケンの曲は所見だったけどなかなか良かったし、玉城宏志バンドはギターがすごいし、うつみようこのボーカルも聞きごたえがある。

そして、いよいよ、終盤。まずは鈴木博文バンドで、ボクハナクと大寒町。バックは矢部+鳥羽+大田のカーネーションリズム隊。最後は棚谷さんも入ったコロムビア黄金期の5人編成のカーネーション。この編成で、黄金期の、It's a beautiful dayとEDO RIVERを快演。
アンコールは、娘の真緒さんがバースデーケーキを持ってきて還暦祝い。そしてカーネーションメンバーによる夜の煙突。大田さんのソロで夜の煙突で締め、ってどうなのかな・・と思っていたら、この後も盛りだくさんだった・・。
ブルースの大御所、松本照夫が登場し、さらにボーカルとして、本人にもシークレットだったという特別ゲストの金子マリが参入。マリさんから赤いチャンチャンコと帽子を被らされる。鳥羽、玉城、青山、西村というギター4人編成も加えて、3曲(マリさんは1曲)を熱演。大田さんって、ブルースが大好きなんだ・・という事実を改めて認識。カーネーションで演ってる曲って、大田さんのソウルとは少し違うものなのかもしれない。

ということで、盛りだくさんの内容。約3時間半。オールスタンディングでくたびれ果てたけど、新年一発目から濃い目のライブ体験だった。