2014年のミュージックライフ



<14-12-31>

今年の総括(2014)



昨年末はかしぶちさんの急逝という衝撃の出来事があり、年が明けて早々にお別れの会が催された。本当に、ショックなできごとであったが、メンバーの衝撃は比べものにならないだろう。そして、一周忌の今年末の12/17に、3年ぶりに残ったメンバーが集結して、久々のライブが行われて狂喜した。まさに今年は、かしぶち哲郎に始まり、かしぶち哲郎に終わった一年と言っても過言ではないだろう。その他のライブでは、久々にドラマーの矢部さんをゲストに迎え、3人が揃ったカーネーション・ライブに涙した。ケラと鈴木慶一のNo Lisenseもなかなか面白いライブだった。結局ライブ回数は8回、お別れの会を入れて9回とそれほど多くない。しかも、そのうちの4回は12月に集中している。来年は何とかライブの回数を増やしたいが、出張の仕事が多くなっており、なかなか日程の調整が難しいのが悩みの種だ。
一方CDの購入枚数は70枚弱。昨年よりは若干減ったようだ。年末にはライダーズ関連の新譜が立て続いたが、その中で突出の出来だったのは鈴木博文氏久々の新作、"後がない"。ここ最近は5年おきぐらいというスロースペースのリリースの博文さんだが、その分アルバムの完成度は高い。今回は特に際立っていたと思う。年央には、清水靖晃氏関連の二作がリリースされた。1作は山木秀夫らとのトリオによるSYO。そして、NHKドラマのサントラ。特に出色の出来だったのはドラマサントラ。アドリブによる録音らしいが、やはり才能を感じる。SYOも、うたかたの日々以来の、"そこから・・"を彷彿させるトラックがあったりして、楽しませてくれた。年初は、昨年末からハマった渚十吾を聞きまくっていた。仕事で新幹線で青森まで行く機会が多かったのだが、その長い道中、ずーっと聞いてた。ベッドサイドミュージックとしても最適だった。ここに来て渚十吾にここまでハマるとは思わなかった。
そんなこんなの一年だったが、来年は靖晃さんのゴルトベルクのアルバムや、カーネーションの新譜も期待できそうだ。過去音源でも、いい掘り出し物が見つかるといいのだけど。


<14-12-27>

直枝政広
『TANKS AND CHILDREN 〜十二月の空は 2014〜』
会場:赤坂 グラフィティ
開場:17:30 開演:18:00
前売\4,000/当日\4,500(1ドリンク別途\600)







ここ数年、年末の風物詩ともなった直枝さんワンマン。これがないと、年が越せない。前日にカーネーション東京ツアーのライブが下北沢であった。ロケーション的に行きたかった感もあったが、仕事でNG。それにしても直枝さんは二日連続よくやるよな・・。
入場整理券番号は49番。列は多分70-80番くらいまでなので、決して良い番号ではないが、余裕で良さげな席をゲットできた。時間になり、直枝さんがラフな感じで登場。しっとりした弾き語りが3曲続き、眠いでしょう。と言いながら、パワフルな曲も演奏。定番曲にレア曲、カバー曲も織り交ぜ、2部構成で演奏は進む。今回はゲストなしで完全にワンマン。あっと言う間に2時間が過ぎ、アンコールの曲も終了。相変わらず、聞き応えのあるワンマン弾き語りだった。客電が付き、出口へと向かうと、直枝さんが気さくにCD購入者にサインをしてた。アットホームだね。会場を出ると、冬の寒空。久しぶりに赤坂のかおたんラーメンで、ワンタン麺を食べて体を温め、帰路につくのであった。


<14-12-18>

moonriders LIVE 2014 Ciao Mr.Kashibuchi
開場:18:30 / 開演19:00
場所:日本青年館 大ホール
指定¥8,800円(税込)









今日はムーンライダーズライブの二日目。前日に体験しているので、特別な気負いもなく、気楽な気分で挑める。18:30過ぎに会場に到着したら、丁度列の最後尾が入口に入っていくところで、待ちもなく丁度良かった。今回は1階席。後ろから5列目くらいだけど、狭いホールなので、遠いという感じは全然しない。時間があるので、CD売り場で物色。特典目当てでアーリーデイズの3枚組を購入。余談だが、このCDには西郷輝彦が歌うモダーンラヴァーズという超レア音源が収録されている。
開演時間、ほぼ定刻で会場にアナウンスが流れる。前日は男性だったが、この日は女性。内容は同一。スクリーンの向こう側にメンバーが集まり、Frou Frouでスタート!というのも前日通り。でも何だろう。前日より演奏しっくりきている。音もいいのか?その後数曲を聞いたが、前日演奏がより良くなっていることは確かな手ごたえとなる。ミックスとかも良いように思える。
曲目は前日と同じ。メンバー紹介の一言とかが少し違うけど、忠実に進んでいく。でも、会場のノリが前日より良い。オールスタンディングの曲が何曲かあった。前日はなかった。そして、釣り人でエンディングを迎え、メンバーは袖に引けていく。
アンコール。今回は前日を体験しているので、かしぶちさんのご子息がいることがはっきりしているので、中央のドラムセットに注目がいく。スクリーンに映し出されている映像に、若干の変化が。前日は静止画のスライドショーだったが、今日は動画映像もちょっぴり織り交ぜられている。Lilyが終わり、スクリーンが上がり、メンバーがステージに集結。挨拶して、袖に引ける。前日はこれで終わりだったので、客電付くのかな・・と思ったが付かない。あれ、メンバーが出てきた。挨拶だけかな・・と思ったら楽器を持っている。な、なんと前日にはなかったサプライズのアンコール。Beatitudeだ。スクリーンが無いので、かしぶちJrのドラムさばきもハッキリ見える。最後の最後は明るく終わりたかったのだろうか。演奏が終わり、メンバーが引き、今度こそ終わり。でもちょっと違うのは、ここで、かしぶちさんの6つの魂・・の弾き語りテープが流れる。最後に、Ciao!っていうやつ。いいね。そして、ステージ上のドラムのところにかしぶちさんの映像が投影され、スティックを振るような動き。これは前日と一緒だが、より感極まる。いやあ、今回の方が、前日より色々と良かったな。帰り道は、森山良子の6つの魂・・を聞きながら、感傷に浸るのであった。

以下、セットリスト

01:Last Serenade
02:Frou Frou
03:Beep Beep Be オーライ
04:二十世紀鋼鉄の男
05:狂ったバカンス
06:気球と通信
07:Kのトランク
08:青空のマリー
09:駅は今、朝の中
10:A FROZEN GIRL, A BOY IN LOVE
11:9月の海はクラゲの海
12:Morons Land
13:WEATHERMAN
14:無防備都市
15:Modern Lovers
16:トンピクレンッ子
17:最後の木の実
18:スプーン一杯のクリスマス
19:ハバロフスクを訪ねて
20:スカーレットの誓い
21:6つの来し方行く末
22:釣り糸
encore1:Lily
encore2:BEAUTITUDE



<14-12-17>

moonriders LIVE 2014 Ciao Mr.Kashibuchi
開場:18:30 / 開演19:00
場所:日本青年館 大ホール
指定¥8,800円(税込)







今日はかしぶち哲郎氏の一周忌であるとともに、活動休止中のムーンライダーズの3年ぶりの復活ライブの日。会場は日本青年会。超久しぶり。ドントラのライブ以来かもしれない。18時に会社を出て、会場へ急ぐ。外は強烈な寒波で寒風が吹きすさぶ。会場到着は18:30だが、リハが押してるとかで開場はまだ。列にならんだら、ほどなく開場で吸い込まれていく。今回の座席は、二階席の真ん中最前列。キャパが1300人くらいの会場なので、二階席でも比較的近くにステージが見える。悪くない座席だ。
開演時間になり、場内アナウンスが。3年前は中野サンプラザのライブでかしぶち哲郎がロビーで弾き語りをしたこと、今日は弾き語りが無いのでホールに入るように、と言ったことが、淡々かつコミカルに流れる。そして、開演。Last Serenadeが流れる中、スクリーンにはCiao! Mr.Kashibuchiの文字が。そしてその向こうにメンバーが集まる。そして、Frou Frou。かしぶちさんの名曲だ。アップテンポのライダーズの代表曲でもある。この曲を聞くと何だか車で高速を飛ばしたくなる。
そして、Beep Beep BEオーライ。初期のライダーズの名曲。これもかしぶち作。色々なアレンジパターンがあることでも知られる。次は珍しい。二十世紀鋼鉄の男。青空百景の中の一曲だ。その後も狂ったバカンス、気球と通信とかしぶち曲が5曲続く。
かしぶちコーナー(?)がひと段落つき、ライダーズ名曲コーナー。Kのトランクでは、"薔薇がなくちゃ生きていけない"を観客が大合唱。星空のマリー、駅は今朝の中と名曲が続く。無防備都市では、博文さんお得意のハーモニカをぶら下げステージを所せましと駆け回り台熱唱。その後も9月の海はクラゲの海、トンピクレンッ子と名曲が続く。最後はかしぶち曲の応酬が再びで、、クリスマスに絡めてスプーン一杯のクリスマス、初期の名曲、ハバロフスクを訪ねて。この曲ではVideo Shooter : Tetsuro Kashibuchiの映像がスクリーンに映し出される。そして、バンドの代表曲とも言える、スカーレットの誓い。鈴木慶一が、3年前は間違えたけど、今回は間違えないぞ!と。そして、なぁ、かしぶち!の一言にも涙。会場は大合唱。そして、はちみつぱい時代のかしぶち名曲・釣り人で閉めとなる。ステージ袖にはけていくメンバー。鳴りやまないアンコールの拍手。スクリーンが降り、暫くすると、その向こうにまたメンバーが。スクリーンにはかしぶち哲郎のポートレートがスライドショーで映し出される。バックでは、メンバーがLilyという新曲を披露。この曲は生前かしぶちさんが作った曲らしい。いかにも、かしぶち節。という涙のメロディー。そして、曲が終わり、スクリーンが捌ける。そして、メンバー紹介。最後に、センタードラムに居た謎の人物が紹介される。ドラムス、かしぶちタクマ。かしぶちさんのご子息か!いやあ、涙。そして、メンバーは袖に捌けていく。最後に、センタードラムスのセットに、かしぶちさんの生前の姿が映し出される。まさに、そこに居るかのように。そして、スティックを振りかざす。いやあ、本当に涙・・・。いいライブだった。そして、明日もこの感動を味わえるとは、何という幸せ・・。

以下、セットリスト

01:Last Serenade
02:Frou Frou
03:Beep Beep Be オーライ
04:二十世紀鋼鉄の男
05:狂ったバカンス
06:気球と通信
07:Kのトランク
08:青空のマリー
09:駅は今、朝の中
10:A FROZEN GIRL, A BOY IN LOVE
11:9月の海はクラゲの海
12:Morons Land
13:WEATHERMAN
14:無防備都市
15:Modern Lovers
16:トンピクレンッ子
17:最後の木の実
18:スプーン一杯のクリスマス
19:ハバロフスクを訪ねて
20:スカーレットの誓い
21:6つの来し方行く末
22:釣り糸
encore:Lily



<14-12-07>

ピエール・バルー ライブ 2014@サラヴァ東京
ピエール・バルー(vocal)
阿部篤志(piano)、吉野弘志(bass)、ヤヒロトモヒロ(percussion)
ゲスト:清水靖晃(t.sax)、佐野史郎(朗読)、優河(vocal)
日時:12月7日(日)18:00開場 19:00開演 チケット:前売 4,500円、当日 5,000円(共に1ドリンク込)




ピエールバルーのライブで、清水靖晃がゲストとのことで、駆けつける。ピエールバルーは、2年ほど前にル・ポレン30周年のイベントに参加して以来。その時は、ライダーズのかしぶちさんが存命だったのだよな・・と涙してしまうのだが、今回はフルのライブ。ゲストも豪華で、冒頭から朗読で佐野史郎が登場。そして、80A.Bという曲で、早速靖晃さん登場。渋くサックスを吹きまくりながら、観客席から登場。格好いいな・・。そして、靖晃さんの曲、ヤクシマと括弧を二人で熱演。括弧の冒頭の靖晃さんのソロパートは最高に痺れた。また、会場のサラヴァ東京で働きながら音楽活動をしているという、優河という女の子が、ピエールとデュエット。な、なんと男と女のテーマを歌った。30年ぶりくらいとのこと。以前は抵抗があったらしいが、今は寛容になったそうだ。この優河という女の子の歌唱力がまたすごい。一曲ソロも歌ったが、痺れた・・。うまい。これは、開花してほしいな。ライブは、奥方の潮田あつこバルーとの掛け合いも快調で、進んでいく。ラストは、定番の出逢いの星。これも、優河とのデュオ。いやあ、素晴らしいライブだった。アットホームで、肩を張らない暖かい雰囲気が最高。

ピエールバルーと言えば、出会いは清水靖晃。多分、高校2年の頃の筈。清水靖晃とMARIAHにハマっていて、その流れでピエールバルーの"花粉"をレンタルレコードで見つけ、すぐ借りた。他に、ムーンライダーズ、高橋幸弘、清水信之らが参加していた。ムーンライダーズは、この"花粉"で、初めてその演奏を意識して聞いたような気がする。
それまで聞いていた清水&MARIAHの音楽はプログレ、ニューウェーブばりばり。初期の清水靖晃がJAZZ&フュージョンではあったが、この花粉で聞いたMARIAHの音は、そのどれとも一致しない、新鮮なナチュラルな音で凄く驚かされた覚えがある。フェンダーストラトでエレキバリバリだった土方隆行はアコギを奏で、笹路正徳はマリンバを、そして清水自身のクラリネットやフルートが美しく響き渡る。プロフェット5やイーミュレータ等の最先端の電子楽器も使われているが、それはさりげなく効果音のように音場を形成するだけで、自己主張はない。そして、ピエールのボーカル。その世界に魅了された。ムーンライダーズや高橋幸弘の楽曲も悪くはないが、清水靖晃の作った3曲は群を抜いていた。(このアルバムでのムーンライダーズは少し大人しいような印象がある。この時、マニアマニエラのような楽曲を提供していたら、もっと早くムーンライダーズに傾倒していたかもしれない)

同じ 82年夏にリリースされたカズミバンドの"ガネシア"も、その後の清水靖晃の飛躍に繋がる大きな一枚だが(清水の楽曲、"カゴのニュアンス"がぶっ飛んでいる)、それと対を成すのが"括弧"だ。このアルバムへの参加で、清水自身の音楽性も大きく広がったのではないかと思っている。ちなみにピエールのその次のアルバム、"シエラ"にも清水は参加しているが、そちらではフルオーケストラによる"地球は綱渡り"という名曲を生み出している。こちらも、ピエールをして、現代のストラビンスキーか!と言わしめた力作だ。


<14-10-11>

CLUB Que20周年記念 特別 LIVE!!〜政風会×白井良明〜
白井良明(ムーンライダーズ)
政風会[鈴木博文+直枝政広(カーネーション)]
2014年10月11日(土)
開場:18:00 開演:18:30
予約 4,000円+1drink 当日 4,300円+1drink




今回は、白井良明と政風会と言う、珍しい組み合わせ。下北沢のCLUB Que 20周年の一環のライブということだが、下北は地元だけど、Queというライブハウスは知らなかった。昔ビックベンのあったところの地下にあった。
整理券番号が70番台で、ギリギリ椅子に座れてラッキー。30分くらい時間押したところで、白井良明登場。ワンマンによるライブパフォーマンス。12月に新譜をリリースするとのことで、その曲が中心。ギターとサンプラーを使って、一人演奏ながら、音を重ねて行く。以前、原宿のライダーズ展でも、こんなパフォーマンスがあったような記憶がある。一つ前のアルバムから、floatin '40とかも演奏。なかなか面白かった。
続いて政風会。主に、セカンドアルバムの曲から。博文さんと直枝さんが交互に歌う。ボクハナクには涙。そして、相変わらずのトーク漫談のような二人のMCも楽しみながら、最後の曲は、直枝さんが大好きという裸足のリタ。
そして、3人揃ってのステージ。博文さんのヨニンシュウ・ブルース等の盛り上がり系の曲が続き、良明さんの青空のトランペットで会場は一体に。モダンラヴァーズにも感動。アンコールはなかったけど、拍手に応えて挨拶に3人が出てきて、ステージは終わる。次回は、涙、涙の一夜限りのライダーズのCiao!かしぶち哲郎か!今から胸高まる。


<14-06-08>

31年目のカーネーション 「タンジェリンとハイウェイ '14」
ツアーサポート:張替智広(Dr)、佐藤優介(Key:カメラ=万年筆)
Special Guest:矢部浩志(MUSEMENT、Controversial Spark、ex.カーネーション)
2014年6月8日(日)
東京 キネマ倶楽部
開場:17:00 開演:18:00
オールスタンディング
前売:5,000円 当日:5,500円(ドリンク別)




梅雨に入り、長雨が続く日曜日。31年目のカーネーションと題された今回のライブは、avex時代の2枚の再発記念ということもあるのだが、一番の目玉は2009年に椎間板ヘルニアの治療を理由に脱退したドラムスの矢部さんが、実に5年以上ぶりにゲストドラマーとして参加すること。
今回もファンクラブ枠でのチケット購入だったため、整理券番号が17番と激早。開場直後に入りことができ、かぶり付きの最前部の柵のところを陣取れた。スピーカーの真ん前なのが少し玉に瑕。

ライブがはじまり、前半は矢部さん抜きのいつものカーネーション。キーボードが、カメラ+万年筆の佐藤優介というのがちょっと変化球。この佐藤優介君。すごくシャイな感じで面白い。キーボード激うまなのだけど、服装はあか抜けないし、なんかすぐ顔真っ赤にするし、告知のところではどもっていた。なかなかいいな。擦れてなくて。
そして、後半になり、いよいよ矢部さん登場。小気味よく正確に刻まれるドラムスは、矢部さんの真骨頂。ああ、これがカーネーションのドラムスだよな・・と改めて実感。昨年、あがた森魚ライブでも矢部ドラムスは見たけど、やっぱりカーネーションの方がはまっている。選曲は矢部さんが行ったとのことで、いつもの曲構成とは結構異なっている。"恋するためにぼくは生まれてきたんだ"(作曲:矢部浩志)なんかは、超久々で今後もやらないかも・・と、直枝さんも緊張気味。確かに、打ち込みありでライブ演奏は難しそうな曲だけど、いいね。矢部曲はいい。今のカーネーションもいいけど、一服の清涼剤的に入る矢部曲はいいんだよな・・。XTCのColin Mouldingのように。
で、数曲ドラムスを叩いた後は、張替さんドラムスを交替し、スチールギターを2曲披露。そして、張替さんとのツインドラムスで2曲。名残惜しいが、これで矢部さんはステージを後にする。その後のカーネーションは、いつもの定番系の曲中心。矢部さん居なくなると、ちょっと物足りない感じが・・。

そしてアンコール。直枝さんが、アコギ一本でOOH! BABYを熱唱。凄い。直枝ワンマンでこの曲はよく聞くけど、何度聞いても凄い。OOH! BABYは自分的にかなりのFavorite Songで、本当は矢部さん入れたスリーピースのカーネーションで久々に聞きたかったのだけど、まあ、このバージョンは鬼気迫るものがあって凄いから満足。そして、太田・張替が加わり1曲、そして最後は矢部さんも参加し、いつも通り夜の煙突で締めくくり。いやあ、凄かった。スピーカーの前なので、耳がキンキン。オールスタンドで、足元フラフラ。カーネーションライブは体力使うな・・。



<14-05-10>

No Lie-Sense ワンマンライブ
会場:東京キネマ倶楽部
料金:4900円(ドリンク代別)



鈴木慶一と、有頂天のケラのユニット、No Lie-Senseのワンマンライブ。東京キネマ倶楽部は久しぶり。一般販売でチケットを購入したので、整理券番号はかなり後。というか、ほとんどビケ。でも、会場に用意されたわずかばかりの椅子席に陣取る事ができた。ちなみに、今回のライブはオールスタンディングの触れ込みだったので、ちょっとびっくり。
開演開始で、まず出てきたのは、アーバンギャルドという若手(?)の色物系バンド。自分的には苦手なジャンルか。今日はなんだか、妙に場違いな不思議ちゃん系女子が観客に多いな・・と思っていたら、このバンドのファンだったのか・・。アーバンギャルドはスタンディングではないことに違和感を覚え、今ひとつ乗り切れてない感じで、ちょっと可哀想だった・・。
で、肝心のNo Lie-Sense。キネマ倶楽部恒例の、上段の花道から二人が登場して、階段を降りてくる。打ち込み系の楽曲が多いので、ライブはどうかな・・と思っていたが、予想以上に盛り上がってびっくり。何かちょっとコミックバンド的なノリもあり、楽しませてくれる。ケラのMCもいい。No Lie-Senseは一枚しかアルバムを出してないので、曲が保つかな・・と心配したが、既に新曲も作り始めているそうで、時間一杯楽しませてくれた。ちょっと驚いたのは、ケラの年齢。ナゴムの主催者ということで、自分より10は年上と思っていたのだが、3つ年上なだけだった。かなり若い時(調べたら20歳)に、当時珍しかったインディーズレーベルを立ち上げた事になる。ナゴムから1st EPをリリースした、カーネーションの直枝さんより全然若かったということだ。
兎にも角にも、あっという間に時間は流れ、充実したライブは終了した。またワンマンがあったら、行ってみたいな。


<14-04-05>

鈴木博文生声弾き語りLive「swallowed」
会場:下北沢・lete
料金:予約 3,000円 当日 3,300円 (ともに+1drinkOrder)



橿渕さん逝去後、はじめて行くライダーズ系ライブ。いつものLeteの博文さんワンマン。いつも通りの、まったりしたアットホームな雰囲気でスタート。特に橿渕さんに関するコメントはなく(橿渕さん逝去後、博文さんは既に何本かライブしている筈)、淡々と曲は続く。その中で印象的だったのは、凹凸の中の佇む痛み、という曲。MCで、これは実在の人を歌った曲です。との一言。誰のことだろう、と思ってその後Webで調べたら、はちみつぱいとの縁も深く、オリジナル・ムーンライダースのヴォーカルでもあった、山本浩美氏のことだった。うーん、悲しい曲だな・・。


<14-02-08>

かしぶち哲郎・お別れの会







今日は、ムーンライダーズドラマー、かしぶち哲郎氏の一般向けのお別れ会。場所は青山のCAY。以前、鈴木慶一のソロライブなどを観に行ったことのある会場だ。記録的な大雪の中、表参道駅からすぐの会場に入ると、開場前にも関わらず多くのファンが並んでいた。時間通りに開場して、ゆっくりと列が会場に消えていく。入口で、メモリアルムックが販売されていたので、それを買いつつ、顕花の赤い薔薇を受け取り進んでいく。会場内ではかしぶち氏の過去のライブ映像などが編集されてプロジェクター投影されている。その下に、薔薇に埋め尽くされた祭壇と遺影が。あー、亡くなってしまったんだな・・とあらためて胸を打たれる。投影されている映像は、彼女の時の頃、85年のライブ映像だ。矢野顕子や大貫妙子がコーラス、バックにはストリングス、白井良明がギターという豪華編成。このライブは行ってないが、地元の小田急の駅にライブの宣伝ポスターが貼られていたのを今でも覚えている。今思うと、85年ということは、ANIMAL INDEXのリリースされた年だったんだな・・。そんなことを思いつつ、献花が自分の番に。合唱。祭壇の脇には愛用していたというヤマハのドラムセットが。写真撮影OKとのことなので、何枚かカシャリ。会場内ではアルコールも販売されていたので、生ビールを注文して、少しこの空間に滞在。ライブ映像に見入る。会場には良明さんが居た。家に帰ってから、メモリアルムックの良明さんのコメントを読んで、泣けた。如何に、良明さんがライダーズ愛し、かしぶちさんの死に衝撃を受けたのかが、伝わってくる。今でも、気を許すと泣いてしまうそうだ。その文章を読み、こちらも涙してしまった。外は吹雪の状態で、交通機関の状況も心配なので、そこそこで切り上げ、会場を後に。後日聞いた話だと、最後にインフルで欠席した岡田徹氏を除くメンバーでスカーレットの誓いを合唱したという。泣けるな・・。ムーンライダーズよ、永遠に。