AVシステム・2008

その13・IPベース学習リモコン



今年は家庭内オートメーションに着手しようと一念発起。元々好きだった学習リモコンのジャンルに、iRemoconという強力なアイテムが発売され、半年を経て導入することにした。


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今年は家庭内オートメーションに着手しようと一念発起。元々好きだった学習リモコンのジャンルに、iRemoconという強力なアイテムが発売され、半年を経て導入することにした。 このiRemoconの素晴らしいのは、iPhoneやiPadから操作できて、しかも赤外線の発光到達範囲が結構広いこと。値段が高いのが玉に傷だが、海外製のMaranzやPhilipsのホームシアター用の製品に比べたら可愛いもんだ。しかも、普通の学習リモコンでは学習が困難なエアコンの登録も難なく行なえる。
ただ、設定登録は、それなりに面倒。あらかじめスマフォの機種ごとのテンプレートがあるので、それを読み込み、若干のカスタマイズを行いつつ、ボタンを登録していくのが一番無難なやり方。発売当初はテンプレートのデザインがダサダサだったのだが、その後まともなものがいくつか追加された。画面の編集自体はFlashベースのWebアプリで、MacでもWindowsでも同じように作業ができる。その点は良いのだが、WebベースなのでInternetが接続していないと動作しないのと、操作系がFlashに縛られて少し使いにくい。また、InternetでiRemoconのサイトに接続しないと使えない、ということは、仮にiRemoconが廃業したら使えなくなってしまうことを意味する。ベンチャーな会社な商品なだけに、少々ここも気にかかる。まあ、今や大手でも破綻したり、事業統廃合したりするので、そのあたりは似たり寄ったりかもしれないが・・。





ちなみに、テンプレートベースで登録をしていくと、画面作成は比較的簡単に行うことができ、すぐにテスト登録のステップにまで進むことができた。これまでどの学習リモコンもダメだったエアコンも動作し、感動。マクロ登録も楽勝で、各ボタンごとの間隔もコンマ1秒単位で設定できる。



画面レイアウト一覧


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しかし、初めに壁にぶち当たったのが赤外線の到達範囲。結構赤外線は強力かと思っていたが、全方位には広がらない。壁に取り付けて、全域を見渡せる位置に置いたつもりだが、動作しない機器がある。しかたなく、増設の赤外線増設延長ケーブルを購入。純正は高いのだが、amazonレビューを見てたら、サードパーティ品が全く同じ外観で動作も問題ない、との報告があり、それを購入。天井と壁に向きを変えて取り付けたら、問題なく部屋の全域に赤外線が届くようになった。素晴らしい。



サードパーティ製のIR延長ケーブル


iRemoconは無線アクセスポイントの下に設置


天井にも下向きにIR送信部を設置


壁面に、本体から90度の方向にもう一つのIR送信部を設置


本体と合わせて、3方向にIR送信部



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続いて、壁にぶち当たったのが、ボタンコードの重複。iPhoneとiPadでそれぞれ別の画面構成を作成してボタン登録したのだが、先に登録したiPhone用のボタンの割り付けがおかしくなっていることに気付く。意図しない機器が動くのだ。初めは、間違えたのかな・・と思いつつ再登録をすると正常動作するようになるのだが、今度はiPadがおかしくなっている。ここで気付く。ボタンの登録コードが重複しているのではないか? 思った通りで、Flashの編集画面でボタンのプロパティを見るとボタン番号と言うのがあり、それがiPhoneとiPadで重複している。番号そのものは一意なので、後から登録した赤外線コードが優先され、古いのは上書きされてしまう。しかも、ボタンに振り当てられた番号はユーザーが編集できないようになっている。困った・・。ということでユーザーサポートにメール。ついでに、Flashの編集ソフトで不安定な箇所と、マクロで不具合があったので、これも質問してみる。 ボタン番号については、その通りで、後から変更はできないとのこと。回避案として、一度どちらかの機種でリモコン画面を作成し、それを別機種用にコピーする。という手法を指南される。面倒だが、これしか回避法は無さそうだ。 別に質問した編集ソフトの不具合は、二つともバグだったようで、早々にバグフィックスしてくれた。このあたりの迅速さは、ベンチャーならではのものか。しかも、Webアプリなので、アップデート作業等なく、さりげなく修正されているのもいい。



リモコンボタンのプロパティ


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ということで、設定方法は理解でき、後はチマチマレイアウトを作成し、ボタン登録するだけなのだが、仕事が立て込んだりしてサボってしまい(時間が開くと使い方を忘れたりする、悪循環・・)、結局登録完了するのに半年近くかかってしまう。 登録作業が終わると非常に便利で、主にベッドサイドでのTV、エアコン、照明のコントロールと、ホームシアター視聴時のリモコンに使っている。前者はiPadをベッドサイドアームに取り付けて。後者はiPhoneだ。IPベースの接続のためか、ボタンの反応がちょっと遅いような気がするが、それでもこの便利さには変えられない。

ちなみに、登録作業完了後の便利な使い方として、出先からのエアコンの事前ONがある。このiRemocon、ユーザー登録すると出先からインターネット経由で遠隔操作できるようになる。これを使って、暑い夏の日でも、家に帰る前にエアコンの電源を入れて、部屋をギンギンに冷やしておくことができる。本当に電源がONになったか不安な面もあるのだが、そこは同時に導入した監視カメラがある。VPN経由で家のLANに接続して、エアコンの通電状態を目視で確認することができ、安心。いやあ、便利。サイバーな使い方だ。大満足。

≪iPhone≫

こちらはiPhoneの画面レイアウト

ホームシアターとデバイス、TVの三つのタブを用意。ホームシアタータブでは、VP、AVアンプ、BDプレーヤー、スクリーン、照明の各機器の制御を行う。マクロで必要な機器を連続ONしたりOFFにしたるするボタンを設けている。
デバイス制御では、エアコン、Apple TV、HD900Bといったその他周辺機器の制御をまとめる。 TV制御はTVとBDレコーダーの制御を行う。

≪iPad≫

完成したiPadのリモコン画面レイアウト

単画面のみで、TV、エアコン、照明の制御を行なう。ベッドで寝ころびながら操作することに主眼を置いている。